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前回のウィンザーより古いもの、おそらく19世紀前半
材質も少し違っていて、ユー(イチイ)の木が使われています
造りにもいろいろ違いがありますが、一番見た目で違うのが脚同士をつなぐストレッチャーと呼ばれる部材の形でしょう。ホーンストレッチャーと呼ばれるツノ型の形状になっています。
細かく見ると、座面を上から見た時に両側がくびれていて、ベルのような形に見えるのですが、そのくびれが顕著ですし、エッジに沿って筋彫りの細工が施してありますね。
これらの違いは作られた時代の違いによるところもありますが、地方的な特色もあるようです。おそらくこの椅子はイングランドのノッティンガム地方のとある村で作られたと思われますが、そう考えるのは細部の作り込みに対するこだわりに特徴があるからです。例えばそれはスプラットと呼ばれる中央の背板のデザインなどにも現れています。似ているようでそれぞれ特徴があります。
ウィンザーチェアは広い地域で様々なバリエーションで作られていますので、そういったデザインが相互に影響を与えて発展してきた事を思うと、サインやマークがないので断定的な事は言えないのですが。
使い込まれてまろやかな曲線に磨り減ったアーム部分、ユー材に特徴的な木目です。
Splat back Windsor Armchair
ユー&エルム材 1820年頃
ノッティンガム地方
高さ96cm 幅53cm 奥行56cm
座面高 39cm
お問合せ番号 ZH68