スワロウデイル・アンティークス

アンティーク家具、古道具全般、家具修復のスペシャリスト。お問い合わせはお気軽に

Gallery

Bric-a-bracSold items

芯切りハサミ

ロウソクの芯を切るはさみです
英語ではsnuffersといいます

面白い事に昔はsnuffersと言えば芯切りはさみのことを指したのですが、徐々に単数形のsnufferはロウソクの火消しの事を意味するようになります。

それは三角帽子のような道具で、中央の写真のように柄のついたものや、キャンドルホルダーに付属するコンパクトなものなどあります。

同じsnufferという言葉が、単数系複数形の違いだけで意味が違ってくるので、私も以前はいったいどちらが正しいのかと混乱しました。ちなみに複数形になるのは、通常のはさみを意味する言葉が、scissorsと必ず複数形なのと同じ理由でしょう。

なぜこうなったのかという一因に、芯切りばさみが必要なくなったという事があるようです。
昔の洋ロウソクは燃え進むに従って、芯が燃え残って炎がロウソクから離れてしまうので火が消えてしまうのです。
そのため時折、芯を短く切ってやらないといけなかったので専用の道具が生まれたのでしょう。

その後、芯が燃え進むと自ら曲がって炎の外炎部で燃え尽きるように工夫されたので、芯を切る必要は無くなったという事のようです。

ちなみに和ロウソクは燃え進むと逆に火が大きくなりすぎるので、同じく芯を切る必要があるようです。
これは芯の作りなど構造の違いのせいでしょうか。この辺は良く知りません。

話を写真の芯切りばさみに戻しますと、切った芯は箱の中に挟み込む構造になっています。
はさみが開いて、せっかく切り落とした芯がこぼれないようにバネ仕掛けで閉じたままにするという、凝った仕掛けになっています。

右の写真はもうちょっとシンプルな形
切った芯はトレイ上の部分に乗るだけです
柄の部分の曲線がなかなかきれいで、こちらも捨てがたい魅力があります

古いものはちょっとお値段張りますが、鉄味も良くおすすめです

ALL SOLD