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ギャラリーにラッシュ座面の椅子を一枚追加しました。
この椅子の詳細は、ひょんなことから判明しました
仕入れた時から可愛い椅子だなとは思っていたのですが、自分の知識にあるイギリスの典型的なカントリーチェアの類型に当てはまらなかったので、どういうものかなと思っていました。
イギリスの椅子は地方によって特徴がはっきりしているものが多いので面白いのですよね。
ただ、これに関しては、椅子の専門書にあたっても同じようなものが見当たらず、ボビン加工の背もたれの感じからサセックス地方あたりかなと漠然と思っていたぐらいです。
ところが先日、お客様と色々とりとめもなくアンティークのお話をしながら、パラパラと本をめくっていましたら、まさにこの椅子とまったく同じ写真を見つけてしまいました。それによりますと、背もたれのボール状の加工と、前脚の竹を模した加工などが非常に特徴的で、イーストサセックス地方のBeckley村のものであるとして2枚の写真があげられていました。
その2枚のうち1枚のものが、細部に至るまでまったく同じデザインでした。
ちなみに、もう一枚は背もたれトップが板状ではなく下と同じボビン加工です。年代はどちらも同じで1820年から50年ごろとのことです。
その本は椅子の専門書ではなく、イギリスのカントリー家具全般の本でしたので見落としていたのだと思います。
確認のために他の資料も探し、ネット検索もしたのですが、その本以外には資料が見つかりませんでした。
アンティークの資料としては権威ある出版元ですので、まず間違いはないでしょう。
Beckley村というのはアンティークタウンとして今でも有名なRyeと同じ行政区のようです。
もともと製鉄が大変盛んだったようで、16世紀から18世紀にかけては大砲や銃など重要な武器製造の拠点でもあったようです。
おそらくその後はさびれて人口流出や海外移住なども行われたようですが、かつては多く人も集まる活気のある村だったのでしょうか。
いろいろ調べてわかったのは、そんなところなのですが、イギリスの地方の村の歴史背景が一つの椅子から見えてくるというのが、いつもながら面白いですね。以前も羊毛産業の興隆と椅子のデザインの関係についてわかったりということがあったりしました。
この椅子に関する詳細はこちらのリンクからギャラリーをご覧ください。
参考資料 ENGLISH COUNTRY FURNITURE 1500-1900, David Knell , Antique Collectors’ Club 1992 , 図版472
ギャラリーに写真の椅子を追加しました
上は商品写真っぽくないですが、むしろこういう感じがこの椅子のイメージに近く感じます
もともと、きっちりと正確な写真を撮るのは苦手なので、普段の写真もイメージと思っていただいた方が良いとは思います。
それでも、実際の色合いに近い写真などをギャラリーにアップしてありますので、よろしければこちらからご覧ください
ギャラリーにメタルチェアをアップ
赤いペイントがなかなかキュートですが、実はイギリスで同じタイプの椅子をすごく高く売っているのを見たことがあります
ペイントを全て剥がして磨き上げ、インダストリアル・ビンテージチェアとうたっていました
確かにカッコよかったので、ご自分で剥がしたり別の椅子に塗ったりして楽しまれるのも良いかもしれません
それより、剥がして3倍ぐらいの値段にしましょうか?
そん時は内緒ですよ(笑)
本当に古い家具だけが持つ独特の雰囲気というものがあると思うのですが、この椅子にもそれを感じます
残念ながら、比較的大きなダメージを修理したところがありますが実用には差し支えなさそうです
ご心配ならさらに丁寧に直しますが、ギャラリーに詳しく書きましたが現状特価というのも良いかなと考えています
詳しくはギャラリーのこちらをご覧ください
ギャラリーにアップする暇もなく、あっという間に売約済みになってしまった椅子です
Soldの家具を改めてご紹介するのもなんですが、素晴らしい椅子でしたのでせめて写真だけでもということで、、、
アンティークは一般的にもone and onlyなものなのですが、こういう家具は本当に同じものが二つとは無いものです
ギャラリーのこちらにさらに写真をアップしてありますので、よろしければご覧ください
実はこの時代(ヴィクトリア時代)の家具はあまり好きではなかったのですが、この時代にはこの時代の良さがあります。
ともすれば野暮ったさにつながりがちな事もある、やや過剰なデザイン性や、見た目の重たさも、よく言えば実用的で頑丈な作りとも言えます。
事実、この椅子は座り心地もなかなかで、大きめのサイズもあって安心感すら感じます
ちょっとぐらい革が痛んでいても却って落ち着いた渋い印象になりますね
実は最近のお気に入りの椅子だったりします
カントリー家具ばかりではなく、こういった家具のデコラティブな感じも取り入れていきたいなあと感じます
詳細はギャラリーのこちらに掲載しています
よろしければご覧ください
この椅子は座面の一部にダメージがあったものの、フルオリジナルの良さを残したいい家具でしたので、そのまま手を加えずに置いておいたのですが、やはり本来の美しさを分かっていただくには、ある程度修復をした方が良かろうと思いまして直しました。
と言いましても、この椅子の美しいツヤは汚れを落とした結果現れた本来のものです。
クラックや欠けも直しましたのでバッチリです
ギャラリーの写真も更新しました、よろしければこちらからご覧ください
ギャラリーにアップしていたと思っていたら漏れていました
ラッシュの座面がかなり弱っていて切れそうだったので編み直したものです
これは、張り替える前に古いラッシュ(い草の一種です)を取り除いて、緩んだジョイントなどを修復した状態の時に撮ったもの
編み直しは結構時間がかかります、作業としては単純なのですが力加減にコツがあります
詳細データや写真などはこちらのギャラリーをご覧ください
修復の終わったチャペルチェアをギャラリーに追加しました
割に古いタイプで、素朴な味があります
イギリスの大きなウェアハウスで、スタッフの一人が少しずつ集めていた同タイプの椅子をまとめて譲ってもらったうちの一つです
こんなの無いかなとか、いろいろ話しているうちに隠し場所から引っ張り出してくれました
以前は全然違う場所にも案内してくれましたし、コミュニケーションは大事ですね
詳しいデータなどは、よろしければギャラリーのこちらをご覧ください
マックルズフィールド チェア と呼ばれる美しい椅子をギャラリーにアップしました
マックルズフィールドはイングランド北西部Lancashireよりもちょっと南のCheshirenにある町で、絹織物産業が盛んだったところだそうです。
地域的特色がデザインにも表れていて、その辺はギャラリーに少し書きました。
この椅子のデザインは特徴的なので産地がはっきりわかるのですが、もしかしたら作られた工房もわかるかもしれません
椅子を後ろから撮った写真ですが、左右の脚の座面と同じ高さの所に斜めに傷のようなものが見えますでしょうか?
ギャラリーでははっきりと書かなかったのですが、この部分の左右にスタンプを押していたのが、この地域で19世紀前半にクォリティーの高い椅子を作っていたLeicestersファミリーの工房なのです。
本来そうであれば”C・LEICESTER”と読めるはずなのですが、不鮮明でどうしても読めませんでした。
何はともあれ、歴史を感じさせてくれる椅子ですね
ご興味のある方は以下のリンクからご覧ください。2台あるものを別々にアップしています
こういう少々装飾的な椅子は通常あまり仕入れないのですが、なにかと不思議なバランスが面白くて入手したものです
いわゆるビクトリアンのバルーンバックチェアの一般的なデザインとも違うし、そうかといってあまり田舎臭くもない。
量産を考えたつくりなのですが、妙に手が込んでいる
普通この手のろくろ引きの脚に反りなどつけないですよね
重さのないデザインなので、意外とどんなインテリアにもマッチするかもしれません
詳細はこちらのギャラリーにアップしてあります