アンティーク家具、古道具全般、家具修復のスペシャリスト。お問い合わせはお気軽に
例年、連休中のお店は暇なことがほとんどで、前回のポストには遊びに来てくださいと強調したぐらいですが、今年は久しぶりの方、普段いらっしゃらないようなお客様や、散歩中の方などにお立ち寄りいただき、おかげさまで寂しさを感じず楽しく仕事をさせていただいております。ありがとうございます。
今日を入れましてあと二日、土日のみとなりましたが引き続きよろしくお願い申し上げます。
写真の美しいラダーバックチェア、美しいと書きましたが仕入れた直後は足の長さが不揃いだったり汚れが残ったままと、お世辞にも綺麗とは言えない状態でした。短くなった足はちょっと木を足し、歪みを直しながら木組みを固定して、クリーニングをしたら、とてもシャキッと凛々しい姿になりました。
まあ、もともとイギリスで見出した時に「これぞ出会いたかったカントリーチェア」と小躍りしたぐらいお気に入りだったわけですけど。
よろしければギャラリーのこちらをご覧ください。もっと写真があります。
ここにあげた写真は色が少し実際より濃いように思います。ギャラリーで何枚か見ていただくと実際の色がわかりやすいかと思います。
追記 御売約いただきました
うちの商品の中には時々ビックリするほどお買い得な物があります
例えば、このマックルズフィールド・チェア
これを仕入れられた時には一大発見だと思ったのですが、先日の骨董祭での人気は今ひとつでした
実は昨日探し物があって、現地イギリスの専門店のウェブを見ていたのですが、この椅子と全く同じものも売りに出ていました
その値段は19世紀中期ぐらいのウィンザーアームチェアと同じぐらいしていました
ちなみに当店でのこの椅子の販売価格は一般的なウィンザーの4分の1ぐらいです
ウェブで見つけた値段は参考上代とは思いますが、それにしても当店のはお買い得ですよね
なぜ高く売らないのかというと、単純に需要と供給の関係のためです
日本ではそれほど、例えばウィンザーチェアなどと比べて人気がないので安くしているわけです
それにしても、なぜそんな値段で売ることが可能なのでしょうか?
それは、現地イギリス仕入れに秘密があります
この椅子の場合は、アンティークを扱う専門業者からは仕入れていないとだけ申し上げておきましょう
ここでも需要と供給の法則が働いているわけです
当然ですが、その法則をうまく活用しないと良い仕入れはできません
いくら現地での直接買い付けでも、良いお客さんがいっぱい付いているような専門店からはリーズナブルな仕入れは不可能です
もし、うちに販売力があれば、高いところから高く買って、目の飛び出るような価格で売ることもできるでしょう
しかし、そんな風にはなりそうにありませんし、またそんな店を目指してもいません
ところで、日本国内で価格体系が確立されていない家具がお買い得なのは当然と思われるかもしれません、
しかし、アンティークの趣味というのは必ずしも資産形成などのためにあるわけではないですよね。
ものの価値にとって、価格というのは価値判断の一部でしかなく、全てではないと思うのです。
今回は価値判断の傍証としてイギリスの価格を持ち出しましたが、もしあなたが当店で扱う家具に価値を見出してくだされば、とてもリーズナブルに入手することが可能かも、、、、、
そういうものを見つけるように常に努力しているつもりと言いたかったのでした
偉そうなことを言いましたが、こんなことは眼のある方にとっては釈迦に説法で不要なことですね
幸いこの椅子も、そんな方のお一人によって、商談中になっております
追記 売約済みです
ギャラリーにアップしていたと思っていたら漏れていました
ラッシュの座面がかなり弱っていて切れそうだったので編み直したものです
これは、張り替える前に古いラッシュ(い草の一種です)を取り除いて、緩んだジョイントなどを修復した状態の時に撮ったもの
編み直しは結構時間がかかります、作業としては単純なのですが力加減にコツがあります
詳細データや写真などはこちらのギャラリーをご覧ください
マックルズフィールド チェア と呼ばれる美しい椅子をギャラリーにアップしました
マックルズフィールドはイングランド北西部Lancashireよりもちょっと南のCheshirenにある町で、絹織物産業が盛んだったところだそうです。
地域的特色がデザインにも表れていて、その辺はギャラリーに少し書きました。
この椅子のデザインは特徴的なので産地がはっきりわかるのですが、もしかしたら作られた工房もわかるかもしれません
椅子を後ろから撮った写真ですが、左右の脚の座面と同じ高さの所に斜めに傷のようなものが見えますでしょうか?
ギャラリーでははっきりと書かなかったのですが、この部分の左右にスタンプを押していたのが、この地域で19世紀前半にクォリティーの高い椅子を作っていたLeicestersファミリーの工房なのです。
本来そうであれば”C・LEICESTER”と読めるはずなのですが、不鮮明でどうしても読めませんでした。
何はともあれ、歴史を感じさせてくれる椅子ですね
ご興味のある方は以下のリンクからご覧ください。2台あるものを別々にアップしています