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作りこみが素晴らしい、あまり見かけることのない椅子です
落下防止のために肘掛の間にバーが入っています
このバーは、外れるタイプもあるのですが、こちらは固定式ではずれません
背もたれなどの細部の装飾加工がとても丁寧に作られています
単なる実用品ではないのがわかります
3枚目の写真が全体のバランスが一番よくわかるかもしれません
アンティークの椅子の脚は大抵そうですが、座面に対する脚の角度が工夫されていて、それがまた綺麗なプロポーションを生んでいます。
こんな風に下に行くに従って広がるように脚をセットするやり方を四方転びなどと言って、脚ものの家具では製作の難しい部分ですが、これを見ると単純に同じ角度で4本の足が取り付けられているのではないのがよくわかります。
現代では複雑な計算でこの角度を割り出しますが、ウィンザーチェアなどの古い製作風景の写真を見ると、特に角度定規や治具などを用いずに、いきなり手回し錐で取り付け穴を開けているようです。丸ほぞなので、それでもなんとかなるのでしょうが、古い家具を見ても、これが案外正確で職人の腕の確かさがわかります。
修復でも脚の作り直しや、ほぞ穴の開け直しなどで、難しい角度の加工が必要な時があるのですが、その時も正直ほとんど勘に頼って作業します。
不思議とうまくいくものです。
baby chair
イギリス 19世紀
W420 x D460 x H760 mm
座面までの高さ545mm 座面の最大幅300mm
SOLD お問合せ番号 B1-103