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写真に見えますように、左後ろの脚の下部のところに、鉄プレートによる古い修復跡がございます
実用上は問題ありません
サイズはW48 x D65 x H93 cmです
イギリス19世紀のビクトリアン時代のものと思われます
SOLD
写真は全部で6枚あります
非常に古いテーブルなのですが、時代判定は難しいものがあります
まず、テーブルトップはある時代に取り替えられています
そのせいで、若干通常より小さく見えます
しかし、作られた年代はトップも本体も同じくらい古く、17世紀ぐらいのものに見えます
ジョインドテーブルという、ほぞ組みと木栓で組み立てられた構造です
テーブルトップは上からやはり、木製の太い釘で止められていますが、のちに金属製の釘なども打ち込まれたようです
ここで引き出しを見ますと、金具は18世紀初期ジョージアンのもののようです
引き出しの作りは、やはり後世に作り直されているような感じですが、材料は古く良質のオーク材です
トータルで見ますと、やはり18世紀初頭にこのような形になったのではと思わされます
いろいろな歴史を経てきたことがわかります
テーブルトップは、やはり後の時代にバーニッシュが補われていますが、なじみが悪く浮いていましたので、一度軽く削った後、溶剤を含むクリーナーで取り除いてから、ビーズワックスをかけました。
時折のワックスがけだけで使い込まれてきたら、こうなるであろうという本来の木味に修復してあります
サイズは幅76cm 奥行き48cm 高さ67cm となっております
価格は 220,000円 お問い合わせ商品番号 F2-7
因みに僕はこのウエストカントリーと呼ばれるイギリス南西部の家具とウェールズの家具が好きなのですが、この両地域の古い椅子にはかなり似たものがあります。両地域はブリストル海峡を挟んでいるだけなので、それほど不思議はないと以前から思っていたのですが、今読んでいるウェールズの家具の研究書に、はっきり両地域の関係性について記述がありました。ウェールズやブリストルあたりの聖職者や有力者は両地域に屋敷を持つことが多かったそうです。また、ウェールズは辺境のイメージがありますが、海岸線も長く貿易港も豊富にあり、一度海に出てブリストル海峡を上り、セバーン川に入り、イギリス中西部の内陸まで広く生産された家具が届けられていたようです。
ウェールズはイギリスの家具産業において重要な地域だった事がわかります。
肘掛のところが一本の曲木ではなく、三本の木を組み合わせてあるのが特徴的です
工房のスタンプマークなどは無いのですが、全体的な特徴から19世紀中期にイギリス南西部で作られたものと思われます。
座面はエルム材、ボウバック部や肘掛のサポート部はアッシュ材、その他はビーチ材でしょう
曲木のサポート部。
続く三本のスピンドルは樽型になっているのが面白いです
三つの部分からなるアームの接合部には過去の修復跡があります
一部、鉄の板で補強もされています
古いウィンザーはとても座りやすく、19世紀後期以降の工業製品ぽくなるウィンザーのような無骨さがなく美しいですね。
リーズナブルなお値段も魅力です
サイズ W57cm x D58cm x H103cm 座面の高さ 約42cm
¥242,000 税込 お問い合わせ商品番号 F2-63